フェスの入れ替え時のすし詰め問題。前方客を優先に外に出す親切心

テレビや雑誌、ネットではフェスの楽しい部分ばかりピックアップされていますが、実際には悲惨な光景も多数あります。

その代表的な例の1つに、前アーティスト終演後のお客さんの入れ替え時の混雑です。

後方には次のアーティスト目当てのお客さんが息を荒くして待機しているので、前方のお客さんが動いた瞬間のボディタックルは凄まじいです。

ステージ前方の入れ替え時の混雑がトラウマの人多数。セキュリティがピリピリする瞬間

フェスが多いシーズンになると、SNSなどではフェスに関連した投稿が多数あります。

ネガティブな投稿の多くは、モッシュや痴漢に纏わる話題ですが、中には入れ替え時のトラブルに関する言及もあります。

大抵は↓

”好きなアーティストが終わってステージを出ようとしても、後ろから圧力が掛かって出れない”

”後ろからのタックルが原因でドミノ倒しが起きていた”

”掃けが悪くて出るのに30分掛かった”

”入れ替えのタイミングでさりげなく体を触られた”

↑というような内容です。

一部はもはや犯罪のレベルですね。

自分自身もフェスの入れ替え時で「え?」と思うことが何度かありました。

自分がフェスの入れ替え時に経験した嫌な事

自分が過去に実際に経験した入れ替え時のトラブルについて書いてみたいと思います。

まず、1つ目は2016年の年末のフェスです。

自分がアリーナエリアのど真ん中よりやや前ぐらいの位置で観ていた時、観ていたアーティストが挨拶をして去った瞬間に、手を繋いだ男グループが強引に左側からゾロゾロ乱入

1人ではなく複数人が一気にギュウギュウな前方に入った為、目の前にいた人が突き飛ばされるような勢いで、自分の方向にドンと下がり、胸にその人の頭がゴンとぶつかりました。(痛かった)

突き飛ばされた人はかなり痛かったらしく、暴言を吐きながらずっと男性グループらの方向をキッと睨んでいました。

グループは前方まで消えていきましたが、きっと、近い距離で収まっていたら、喧嘩に発展していた事でしょう。

2つ目は2019年のサマソニ東京2日目です。

自分はヘッドライナーのレッチリを近くで見るために、2つ前のマンウィズから徐々に前進。

マンウィズの後のRADWIMPSからアリーナのやや前を獲得し、RADが終わった後に事件が起きました。

入れ替えのタイミングになっても、前の方の出が緩やか、「あぁ、ここぐらいが限界かな」と自分はRADの時よりもちょっと前ぐらいで諦めて待機。

しかし、あらかじめ真ん中辺りにいた人たちはお構いなしにドッと前進、すると、セキュリティが大声で「通してあげて!」と連語。

前からRADのシャツを着た女性らがポツポツと息苦しそうに出てきました。(柵の外に救出されてる方もいました。)

ここまではよくある光景かと思いました。

が、セキュリティの「通してあげて!」の声が長く続き、RADを前方で観ていた方が長い時間に渡ってちょっとずつ出てくる状態

すでに前方はすし詰めで、誰が留まりたくて、誰が出たいのかわからないカオスな状況。

それでも、レッチリを少しでも前に行きたい人達が、前方から1人でも出てくると数人が前進してしまい、出たい人の道が開く気配がありません。

最終的にはセキュリティが動こうとしない集団を特定し、かき分けて入り集団の近くまで行き、「通してやれよ!(怒)」と怒鳴る始末。

セキュリティが怒鳴った後によくやく人が出れるスペースが作られ、出てきたのは小柄な女性でした。

女性は、顔が赤く汗まみれ、そしてとても息苦しそうで、今にも倒れそうな状態でした。

自分の被害では無いですが、これから楽しい時を過ごそうという手前、ゲンナリした気分になり残念でした。

入れ替え時のトラブルに巻き込まれない工夫

上記に挙げた例以外にも入れ替え時に胸糞の悪い光景を見たことが何回もあります。(ここに全部書くと文字数が溢れるので割愛しますが)

後ろで待っている人の突進の被害に遭わないようにする工夫は一応はあります。

王道なのが「ライブ終盤で斜め後ろのスペースに動く」というテクニック。

演奏中のアーティストの最後の曲の途中ぐらいに斜め後ろに少し下がっておくという方法です。

入れ替え時に突進が激しいのは中心部なので、右か左に動いておけば極端な被害は防げます

「非常識な人の為に自分が気を使うのは悔しい」と思うでしょうが、自分が怪我したり不快な気持ちになる可能性を下げるなら得策だと思います。

それでも”意地でも最後まで前方の中心エリアで観たい”という方にも方法はあります。

それは、最後の曲が終わり次第、気持ち斜め後ろにちょっとずつ下がるように抜け出すと、突進の第二波、第三波の衝撃を緩和させることができます。(第一波の被害は保証できませんが)

アーティストが最後の挨拶や締めのパフォーマンスに入った瞬間に、ギリギリで動くのも良いかもしれません。

とにかく、真後ろに逃げるのではなく、斜め後ろを意識して抜けることが大切です。

一部フェスでは入れ替え時の混雑を避ける工夫をしてる

現在の日本のフェスでは、以前ほど入れ替え時のトラブルがないようになっています。

ロッキンやCDJ、ジャパンジャムなどでは、あらかじめ専用アプリで「ステージ前方入れ替えエリア」の抽選をしています。

お目当てのアーティストで当選すると、当選者らが前アーティスト終了後に案内され入場できる仕組みとなっています。

ディズニーリゾートのジャンボリーミッキーなどと同じようなシステムですね!

しかし、サマソニやフジロックなどではまだそのようなシステムは存在せず、すべてのフェスで浸透しているわけではありません。

この抽選はコロナ禍の頃に、ソーシャルディスタンスのモラルを保つために導入されたシステムで、この記事にあるようなトラブル回避を目的にして生まれたわけではありません

この先、不要だと思われてなくなる可能性も0ではありません。

 

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