かつてはサザンオールスターズで「ター坊」で親しまれたギタリスト・大森隆志さん。
サザンの初期メンバーであって、アマチュア時代から中核を担った大切な存在です。
彼がいなければ今のサザンは存在しないと言っても過言ではないぐらいの貢献者ですが、2001年に脱退。
当初、脱退の理由はソロ活動や休養などと言われていましたが、現在までにネットなどで別の噂が都市伝説のように立っています。
今日は大森隆志さんがサザンを辞めた際の噂について整理してみたいと思います。
大森隆志は2001年に脱退。理由はソロ志向。桑田は自責のコメント
大森隆志さんは1977年に、青山学院大学の音楽仲間・桑田佳祐さんが結成したサザンオールスターズにギタリストとして加入。
加入当初のサザンは才能を持て余す勿体無い状態であり、それを見かねた大森さんが「ちゃんとやろう」と一声かけ、その後に本腰を入れメンバーの選定から見直し、1年後にメジャーデビューまで漕ぎ着けました。
メジャーデビューした後もサザンのギタリストとしての活躍が続き、ファンからは「ター坊」の愛称で親しまれました。
売れた後も、サザン内で大森さんのボーカル曲が複数あり、その際には作詞・作曲も自ら担当するなど格別なポジションでした。
しかし、加入して23年目になる2001年8月7日に脱退。
脱退の理由はソロ活動に”集中するため”とされました。
大森隆志脱退時に桑田佳祐は「無神経な一言」と自責のコメント
8月7日に脱退が決定していましたが、すぐに公式から情報は出ませんでした。
初めてメンバーからの言及があったのは、4日後の11日の桑田佳祐さんのラジオ番組内でした。
桑田佳祐さんは自身のラジオ番組で、
「おれとしては、まぁ23年間やってきた家族みたいなもんだから、ギター練習したりして、また戻ってくるのを待ってるからさぁ、みたいなことを言いまして、彼もまたそれを承諾してくれたんですけど……。
ただ、彼の律義な性格からすると、最終的に脱退、独立という形が一番前向きな結論かなということになりました」
と、あくまで大森さん自らサザン脱退を望んだと言及。
続けて、
「彼の持ち味を出してあげられなかった。
繊細で傷つきやすい男だから、私のように自分のことしか考えない者が無神経な一言でソロ活動に拍車をかけたのも事実」
と、バンド内での桑田さんの我の強い言動が、大森さんのソロ志向を強めたのではないか?と自責の念も語り、復帰の可能性も残したような言い方でした。
この11日のラジオの後、12日にはスポーツ紙などで報道。
13日にはサザンの公式サイト、ファンクラブ会報『代官山通信』で改めて6人の写真と共に、メンバーらの前向きなコメント付きで改めて決別の挨拶をしました。
ただ、実はファンらは前々から大森さんが脱退するのでは?と予測していたようで、当時のファンは「やっぱり」「ついにか」とても冷静でした。
脱退時に大森は秘密守秘義務の契約。創価学会信者の嫁と再婚し信仰が強すぎて問題に?
大森さんは脱退する前年2000年の年越しライブを肉体的疲労やリフレッシュなどを理由に欠席しており、この頃からファンの間では脱退説が囁かれていたのです。
そして2001年8月7日に脱退が発表された際には「やっぱりか」と冷ややかな反応でした。
脱退の真相は別にあるのでは?との噂が立つと所属するアミューズは、
”あくまでもサザンのメンバー全員が前向きに検討した末に出した結論であり、グループとしての活動やメンバー間の関係を否定するものではない”
と強調しました。
その後、大森さんは脱退から20年後のインタビューで、
「バカなことを言わないでくださいよ。誰よりもサザンを愛していたのは自分です。その自負は強烈に持っています。どうして自分から愛するサザンを脱退しなければいけないのですか?」
と、当時の”自らサザンを去った”という報道を否定。
脱退時の桑田佳祐さんの事情説明と、アミューズの発表と矛盾がありました。
また、
「ダメです。脱退した時に<秘密守秘義務>の契約を交わしていますので無理です。墓場まで持って行く覚悟ですから」
と、脱退の真相は別にあるとして、その詳細は脱退時に「秘密守秘義務」の契約を結んだために明かせないと言及しました。
創価学会/池田大作の通訳・矢倉涼子と再婚。信仰が強すぎて問題になった?
大森さんがサザンを脱退した真相を巡っては、”宗教絡み”である見方が有力とされています。
大森さんと宗教の関係を巡っては、嫁の矢倉涼子さんの影響があったとされます。
大森隆志さんは1980年代に元ゴールデンハーフ・スペシャルのベルギー出身のリンダさんと結婚し2人の子供に恵まれますが、80年代のうちに離婚。
離婚した後は、1990年代後半に矢倉涼子さんと2度目の結婚。
この再婚相手の矢倉涼子さんは、20代の頃から創価学会の池田大作名誉会長に気に入られ、長年に渡って彼の直属の通訳を務めてきた方。
宗教関係者が外国の要人と面会する際は、矢倉涼子さんが必ず付き添うなど、当時の教団の中で彼女のことを知らない人は誰一人いないほどの有名人でした。
「じつは大森氏の九州の実家は、お母さんが創価学会の熱心な会員で、本人も20年ほど前から学会の活動に積極的に関わっていました。」
大森さんは実家の母が熱狂的な信者だった縁で矢倉さんと繋がり、結婚までに至り、結婚後は信仰がより強くなりました。
信者がサザンのライブに集結していた?アミューズは直接の関係を否定
矢倉さんの宗教内でのカリスマ性も相まって、信者の間でサザン人気が高まり、ライブ活動などにも影響が及び、それがバンド内で問題になったのでは?とのことです。
初期の頃は他のメンバーたちも特に問題にしていなかったんですが、ここ数年、彼の学会への傾倒ぶりがひどくなり、音楽の練習に集中できなくなったあげく、ついにバンド活動に支障をきたすほどになって、見過ごしておけなくなったというのが真相なんです。
宗教が発行する新聞では、大森さんやサザンを取り上げることが増えていたそう。
宗教が推す政党の応援に駆けつけ自分の歌を披露したり、明らかにサザンのカラーに合わない集団がサザンのライブに駆けつけたり。
桑田佳祐さんは大森さんに厳重注意。
大森さんも宗教に相談、信者に「そういう行為(旗を持っての声援)はやめましょう」と警告を出してくれるなど対処してくれたそうですが、その後も宗教絡みで不穏な出来事が続いたそうです。
そして、2001年に大森さんがサザンを去らないといけない雰囲気になったのでは?とのことです。
ただ、アミューズ側は、大森さん脱退の原因が学会の熱心な活動にあると報じられた際は否定しています。
大森はサザン復帰の可能性があった?2006年に薬物で逮捕で桑田から愛の叱責
2001年に大森さんがサザンを脱退すると、直後のラジオで桑田佳祐さんは「また戻ってくるのを待ってるからさ」とのやり取りがあったことを明かしていました。
また、大森さんもサザンのメンバーを”戦友”と表し、仲間との思い出を肯定していました。
脱退後に、復帰の可能性があったか分かりませんが、ドラムの松田弘さんとは連絡を取り続け、2004年に桑田佳祐さんの父親が亡くなった時には葬儀に大森さんが駆けつけるなど、完全に縁が切れたわけではなかったのは確かです。
しかし、大森隆志さんは2006年5月11日に覚醒剤取締法違反と大麻取締法違反の現行犯で逮捕。
2006年5月11日、覚せい剤10グラム、大麻40グラムを所持していたとし、覚醒剤取締法違反と大麻取締法違反の現行犯で、妻と共に神奈川県警に逮捕された。
大森本人は「自分で吸うために買った」と事実を認めたが、入手経路は当初「言えない」と黙秘した。自宅から押収された大麻が尋常な量ではなかったことから、暴力団とのからみもにらんで捜査が行われた。
2006年7月19日の判決公判では、懲役2年6か月、執行猶予4年が言い渡されました。
その後、桑田さんはスルーを決め込むと思われましたが、ラジオ番組『桑田佳祐のキヤノンFMワンダーランド』内で大森さんの薬物逮捕を真剣に叱責。
しっかり言及したことで、薬物問題がなければ今後も復帰の可能性はあったのではないか?と思わせました。
薬物問題の後は過去のVTRなどで大森隆志の存在が消される
2006年の薬物事件以降、サザンの現場では大森さんの存在に触れる機会が減っていきました。
昔の6人時代のVTRが流される際も、大森さんが映らないような編集がされたり、結成時に大森さんが存在しなかったかのような紹介をされ、関わった楽曲が収録されているアルバムにもクレジットがないなどの扱いがされました。
それでも、記念ライブや大切なメディア出演の際には、しっかりと大森さんの姿が映し出され、必ずしもNGにされているわけではないようです。
逮捕以前までは、サザン復帰の可能性も感じられましたが、やはり薬物が絡むとそれは難しいようです。
大森隆志は薬物を断つ努力をしてる
大森さんは桑田佳祐さんと再び共演したいとの思いを語っています。
薬物に手を出したのはサザンを脱退した後だったそうで、それだけにサザンを離れて辛い想いをしたということです。
「人にすすめられやってしまった。わきが甘かったんです。軽い気持ちでやってしまった。もちろん自分でやったことは自分で責任を取るしかない」
「捕まった日は、留置場の中で自殺しようかと思いました。好きなギターは弾けないし……。」
当初、嫁・涼子さんは止めていたそうですが、その後に2人で覚醒剤に手を染めることになってしまったのです。
逮捕後も嫁さんとは離婚せず、今でも良き夫婦のようです。
薬物問題に関しても、自身に抜き打ちチェックを課すなど、依存から断とうと努力してる真っ最中のようです。
サザン側からは大森さんに関する言及は相変わらず少ないですが、2018年にサザンが「究極の大トリ」として出演した第69回NHK紅白歌合戦では、大森さん時代に出演したテレビライブのダイジェストが流されました。
また、2019年に行われた「LIVE TOUR 2019 “キミは見てくれが悪いんだから、アホ丸出しでマイクを握ってろ!!” だと!? ふざけるな!!」では「わすれじのレイドバック」の演奏時に6人時代の写真がバックモニターに映し出されました。
2023年8月放送のミュージックステーションでは6人時代含む過去の出演回がダイジェストで放送。
2023年9月開催の「茅ヶ崎ライブ2023」ではアンコール「Ya Ya(あの時代 (とき)を忘れない)」の際にモニターにザ・ベストテンに初出演した際の大森さんの姿が映し出されました。
大森さんがサザンの現場に復帰することは難しいと思いますが、薬物断ちの努力を続け再犯を犯さない限りは、良き思い出として語ってくれそうです。










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